アートの使い方|#1|Transcultural Living Within: 内なる異文化と共に生きるには?
#1|Transcultural Living Within: 内なる異文化と共に生きるには?
2023年8月24日(木)19:30〜21:30
講師:三上 真理子|インディペンデントキュレーター・アートプロジェクトマネージャー
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個人にとっても、社会にとっても、他者、そして異文化との出会いは、アイデンティティの確立、そして世界の相対化にとって不可欠です。しかし、自分が暮らす社会や抱える問題意識との距離が近いほど、心地良いものばかりではありません。雑多で時に矛盾しながらも、飼いならしてきた価値観に、さざ波が経つことは少なくありません。本レクチャーでは、近現代の日本社会を外の目から再考するアートプロジェクトを事例に、視点の複数化の可能性とそこに潜む罠について、また思考と実践の曖昧な駆け引きについて、考えていきたいと思います。日常生活から異文化感受性を高めるためのタクティクスを、参加者それぞれが発見できるような場にしたいと思います。
【講師プロフィール】
インディペンデントキュレーター・アートプロジェクトマネージャー。東京大学総合文化研究科で比較文学比較文化を学んだのち、研究支援機関勤務を経て、現在はデュッセルドルフと東京、時々ベルリンを行き来しながら、近現代視覚文化のキュレーション、プロジェクトマネジメント、リサーチ、翻訳、執筆などさまざまな活動にたずさわる。近年のプロジェクトに「ミン・ウォン:偽娘恥辱㊙︎部屋」(ASAKUSA, 東京, 2019)、「オモシロガラ」(DKM美術館, デュイスブルク, 2021)、「Resonances of DiStances」(BOA/Kunstverein Leverkusen, デュッセルドルフ/レバークーゼン, 2021)、「ハイドルン・ホルツファイント:こんな今だから。」(ASAKUSA, 東京, 2022)など多数。
【企画・運営】
オーガナイザー/CAMP代表 。同時代のアートを考えることを目的に「CAMP」を2006年に設立し、アーティストやキュレーター、ディレクター、批評家、研究者、学生などと関わりながら、トークイベントや展覧会、パーティーなどを開催している。その他の最近の活動に、アートの環境の向上を目指すネットワーク「art for all」(2020年~)、「東京大学|文化芸術におけるSDGsのためのファシリテーター育成事業」(2020年度~2022年度)など。