Archiveアートの使い方|#2|コンビニで作品をつくる

アートの使い方|#2|コンビニで作品をつくる

#2コンビニで作品をつくる

2023年9月7日(木)19:30〜21:30
講師:成相 肇|東京国⽴近代美術館主任研究員

コピー機が普及し始めた1960年代、その技術はまたたく間に広まり、早くも60年代中ごろには商品名のxeroxがcopyと同じ意味の動詞として定着することになります。コピー機は魔法のような事務用品であると同時に、芸術家にとっては脅威の対象でもありました。ガラス面にものを乗せ、ボタン一つ押すだけで複製のイメージが生み出される。つまり、きわめて簡単な「版画」が世に広まったのです。当時のアーティストはどのようにこの新技術を受け止め、どのように利用したのでしょう。その事例を紹介するとともに、コンビニのコピー機によるワークショップも行います。今日の生成AIの議論にもつながる、複製をめぐる議論の実践的入門です。

【講師プロフィール】

成相 肇(なりあい・はじめ)

東京国⽴近代美術館主任研究員。美術批評家。1979年島根県⽣まれ。⼤学在学中に現代美術家に出会い、19歳で初めて美術館を訪ねる。⼀橋⼤学⼤学院⾔語社会研究科修了後、府中市美術館、東京ステーションギャラリー学芸員を経て2021年より現職。「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」(第24回倫雅美術奨励賞)、「ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい」、「パロディ、二重の声 日本の1970年代前後左右」(同)など、美術と雑種的な複製文化を混交させる企画を手がけながる。2022-23年、「大竹伸朗展」(東京国⽴近代美術館)を担当。

【企画・運営】

Illustration by Hiroko Enomoto
井上文雄(いのうえ・ふみお)

オーガナイザー/CAMP代表 。同時代のアートを考えることを目的に「CAMP」を2006年に設立し、アーティストやキュレーター、ディレクター、批評家、研究者、学生などと関わりながら、トークイベントや展覧会、パーティーなどを開催している。その他の最近の活動に、アートの環境の向上を目指すネットワーク「art for all」(2020年~)、「東京大学|文化芸術におけるSDGsのためのファシリテーター育成事業」(2020年度~2022年度)など。

Scroll up

SUGAR CUBE
〒167-0032
東京都杉並区天沼3丁目1−5 B1
Google Map